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続とりな歌

すべての仮名を重複させずに作った歌として「いろは歌」が有名ですが、同じ条件で作られた「とりな歌」を前回の豆知識で紹介しました。
今回は、これに類する歌として本居宣長の作と言われる「雨降れ歌」を紹介します。
あめふれは ゐせきをこゆる                       (雨降れば、井堰を越ゆる、)
みつわけて やすくもろひとおりたちうゑし     (水分けて、安く諸人下り立ち植ゑし)
むらなへそのいねよ まほにさかえぬ           (群苗、その稲よ、真穂に栄えぬ)
比較のためにもう一度「いろは歌」を掲げてみます。
いろはにほへと ちりぬるを                        (色はにほへど 散りぬるを)
わかよたれそ つねならむ                         (我が世たれぞ 常ならむ)
うゐのおくやま けふこえて                         (有為の奥山  今日越えて)
あさきゆめみし ゑひもせす                       (浅き夢見じ  酔ひもせず)
「いろは歌」は、七五調で整然としていて、しかも意味も平易であるのに、「雨降れ歌」は七五調ではなく、意味も分かりにくい点で、「いろは歌」が格段によくできているようです。
また、同じ仮名を一度しか使わずに詠んだ歌として古今集に物部良名の
世の憂きめ見えぬ山路に入らむには 思ふ人こそほだしなりけれ
が収録されています。
 

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