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新聞記事を嘆く(7) 限定修飾

 まえがきについては、「新聞記事を嘆く(1)」をお読みください。
ただし、このたび取り上げるのは、新聞記者ではなくジャーナリストの池上彰氏の書いた記事です。これは「池上彰の新聞ななめ読み テレ朝・NHK聴取 自民こそ放送法違反では」と題する記事で、その一節をそのまま引用すれば下記のようになります。問題があるのは下線部分です。
<ただ、毎日の社説を読むと、「放送局を萎縮させるような政治介入は控えなければならない」と書いています。では萎縮させないような政治介入ならいいのか、と突っ込みを入れたくなる文章です>
この池上氏が「突っ込みを入れたくなる」というのは、単なる揚げ足取りをしているのかまたは文意の理解不足によると考えられます。毎日の社説が言いたいのは「政治介入は放送局を萎縮させる、従って政治介入は控えなければならない」、すなわち「政治介入は、放送局を萎縮させるので控えなければならない」のはずです。「放送局を萎縮させる」を「政治介入」に対する限定修飾語として前に置いたのが元の文です。「放送局を萎縮させるような政治介入」から「ような」を省いて「放送局を萎縮させる政治介入」とすることもできます。「ような」は、文法書(日栄社:簡明口語文法(1956))によれば比喩・例示・不確実な断定を表す助動詞「ようだ」の連体形ですが、ここでは深い意味はなく文を滑らかにする役目をもっていると考えられます。
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