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新聞記事を嘆く(40) 修飾節の位置

 まえがきについては、「新聞記事を嘆く(1)」をお読みください。
 今回は「湖北省で操業再開 新型コロナ なお規制企業も 感染リスク把握」と題する記事で、疑問のある個所をそのまま引用すれば下記のようになります。
 <しかし、人々が自由に動き出すことで収まりかけている感染が再び拡大することを強く警戒している>(下線筆者)
 この記事の問題は「人々が自由に動き出すことで」が、「収まりかけている」を修飾しているようにみえることです。というのはある修飾句や修飾節はその直後の語句を修飾するのが原則だからです。実際には「人々が自由に動き出すこと」によって、感染が「収まりかける」ことはありません。この文を読み進めると、記者は「人々が自由に動き出すこと」によって「感染が再び拡大する」と言いたいことが分かります。
 この記事の問題点は極めて単純で、語順が不適切なことにあります。すなわち
<しかし、収まりかけている感染が、人々が自由に動き出すことで再び拡大することを強く警戒している>としなければならなかったのです。
 この記事を書いた記者は、文章を読み直していなかったのでしょうか?また校閲部門は、この文では問題があることに気が付かなかったのでしょうか?いずれにしても嘆かわしいかぎりです。
 
この新聞記事のコピーを見たい方は、ここをクリックしてください。疑問のある個所は、赤い傍線で示されています。

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